NHKスペシャル新ジャポニズム第1集「MANGA わたしを解き放つ物語」を見た。
漫画は、現在自分が置かれた状況をキャラクターに投影でき、希望や勇気、慰めをくれる。
それは、世界で深刻な貧困や戦禍の真っ只中にいる人々でさえも、現実世界から救ってくれるものである。
漫画「ワンピース」に救われた海外の方が、
『アメリカの文化は、より個人的に。日本は小さなコミュニティーの集まりで、みんなで進んでいく。』
と言っていた。
近年、多くの国が「自国ファースト」を掲げ、結果、再び戦争を引き起こし、格差社会に拍車をかけた。
これに皆、ウンザリなのだろう。
日本人の助け合い精神に惹かれる部分があると感じた。
私のアメリカ人の友人も、この日本の風潮や、もちろんアニメや漫画に惹かれて日本に移住したと言っていた。
混沌としている世界情勢が続く中、「末永く幸せに暮らしました」という「ハリウッドモデル」や「ディズニーモデル」が疑わしくなったそうだ。
現在だからこそ、日本の深い心情や内面表現に世界中で共感する人が増えているらしい。
日本でも江戸時代に、狂歌や浮世絵を楽しむことによって、決められた階級社会から、ひと時でも抜け出すことができたそうだ。
それがやがて自由を手にするための民衆の大きな波となっていく。
人は閉塞感に満たされると解放されたいと思う。
芸術や文化はそのきっかけになると再確認した。