蒔絵師
下地職人
砥ぎ師
上塗り師
呂色師
一つの作品ができるまで、様々な工程とその道のプロ職人たちが関わっている。
そして、歳月をかけて完成を目指す中で、職人たちに、大病に罹ったり、最愛の人を亡くしたり、再び災害に遭ったりと、心が折れそうな出来事が映画やドラマのように起こった。
一つの作品が出来上がる背景には、携わる人達の体験や感情、思い出などが深く刻まれていることを感じた。
食卓に出る何気ないお椀1つを取っても、そこには無数の記憶が宿っている。
たとえ、作り手がこの世からいなくなっても、その生き様は作品として残り続ける。

▼文章・写真:金藏直樹(音楽家/写真撮影/映像制作)