2本の親知らずの抜歯

今日は2本の親知らずの抜歯の日だった。

前回の抜歯が余裕だったので今日は恐怖もなく、逆に「今日で歯がすべて綺麗になる」とウキウキ気分だった。

しかし、そんな心は戸惑いと共に打ち砕かれた。

下の親知らず。

コイツがしぶとかった。

「グリグリグリグリ。」
なかなか抜けず、オマケに痛みもある。

「あれ?前回と違う。麻酔しているのに痛いぞ!これは先生に言った方がいいのか?」

「痛い、これが普通なのか?」

「痛い痛い、前回、あっという間だったから、もう抜けるのか?もう少し頑張ってみよう」

「痛い痛い痛い」

先生「ちょっと痛いですか?」

私「はい(何で?今日は結構、痛いけど)」

少し手を止め、恐らく、更に効く麻酔を打ち、もう一度「グリグリグリグリ」

「(えー、変わらず痛いんですけど!麻酔効けよ)」

と相対性理論のせいか、このような思考を長時間巡らせていたような気がする。

ようやく下の親知らずが抜けた。

が!
今日は上の親知らずも抜くことになっている。

休憩入れずに上の歯GO!!

「グリグリグリグリ」

嘘のように痛みも違和感もなく、あっさり抜けた。

まさに天と地ほどの差だった。

またも、先生と雑談。

下の歯が手強い理由としては、

  • 上の歯より骨密度が高く、根が深く張られている。
  • 虫歯など歯自体が劣化している訳ではないのでしぶとい。
  • 下歯槽神経という歯や歯茎に多くの感覚を伝える太い神経が通っており、この神経が抜歯の際に刺激されると、痛みを強く感じる。(麻酔が効いていないと感じる)

とのことだそうだ。

治療後、うがいをしようとした時、麻酔の効果で左口半分に力が入らず、「ピュー」っと水がこぼれそうになったことに、ビックリし、思わず笑ってしまった。

程度は全然違うが、半身麻痺という感覚を少しばかりか味わった気がする。

子どもの時の記憶では、「嫌だ」「痛い」というものしかないが、大人になってから経験した場合、とても面白い経験をしたと感じた。

(痛かったけど)

2度と歯を抜くことがないよう定期的に歯のメンテナンスに行こうと固く誓ったのである。

▲「抜いた歯、要りますか?」と聞かれると断れないタチ。

▼文章・写真:金藏直樹(音楽家/写真撮影/映像制作)

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