日本の画家、キャラクターデザイナー、イラストレーターの天野喜孝さんと成田悠輔さんの「夜明け前のPLAYERS」を見た。
私としては「ファイナルファンタジーの独特な方のタッチの絵を描く人」という子どもの頃の印象があり、苦手だったが、今は天野さんの絵の独創性のとても魅かれている。
天野さんは、キャラクター作りを10年間やり、「このままで良いのか」と疑問が生まれ、そこから、どのような方向性に迷い、モヤモヤとした日々が続いたそうだが、「その今の自分の状態を作品にすれば良い」というところから、方向性が見えてきたそうだ。
流行りを取り入れるとか、売れるものを作る商業的なクリエイターではなく、自分が表現したいことを書くことで表現するという芸術家であると感じた。
成田さんの言う通り、確かに作品に流行りを取り入れると、時が経つにつれて、「昔のモノ」というラベルが張られてしまう。
しかし、天野さんの作品は、「この作品はどの年に作られたかということは分からない」
ある種、作品に永遠性を感じる。
音楽にも映像にも写真にも、どのジャンルの作品にも、創作年代が分かるものと分からないもので分けられるのではないかと思った。
創作年代が特定できない作品を作りたい。

▼文章・写真:金藏直樹(音楽家/写真撮影/映像制作)