【音楽療法】音楽が長期記憶を呼び覚ます(認知症と音楽)

「認知症高齢者に対する音楽療法の効果に関する文献検討(千葉桂子氏、林ゆう氏)」を読みました。

2000年から2020年までに発行された「認知症高齢者(65歳以上の認知症高齢者)」「音楽療法」「認知機能」をキーワードとする文献を集めてまとめたもので、まだ解明されていないこともあるようですが、ざっくり認知症に対しての音楽の効果を学びました。

認知症の治療について

認知症の治療については大きく2つ。

◆薬物療法
言うまでもなく薬

◆非薬物療法
回想法、音楽療法、運動療法など

音楽療法の種類

音楽療法には、受動的音楽療法と能動的音楽療法がある。

◆受動的音楽療法
音楽療法士が選んだ音楽を対象者に聞かせるだけで、患者に活動を求めない方法

◆能動的音楽療法
音楽療法士と対象者が一緒に楽器演奏や歌、ダンスなどを通して体を動かす方法

音楽療法の効果

対象者に馴染みのある曲(歌謡曲や季節の歌など)を歌うことで、認知症高齢者の長期記憶に影響し、幼少期から青年期を回想し、そこから生まれた会話などのコミュニケーションで周りとの共感が生まれ、自己の確立(自信・生活の質向上)につながると推測されるようです。
音楽の持つ情緒性が長期記憶や感情を刺激し、安心感や脳が活性化に結びつき、精神の安定につながったと推測されるそうです。
(この論文には書かれていませんでしたが馴染みのある曲を聴くだけでも影響はあるようです)

さらに運動療法(体操、ダンス)との組み合わせで身体面と精神面の両面に影響を与えることで認知症症状の進行を抑えることに繋がると考えられるそうです。

音楽が、対象者の長期記憶に干渉するということは、歌謡曲や季節の歌、童謡などだけでなく、対象者が青春時代に好きだった曲など(私の場合は、X JAPANやLUNA SEA!?)を歌ったり、聴いたりするだけでも効果があるのではと思います。

音楽の力は、実際目に見えないため、まだまだ解明されていないところが多いですが、ワクワクしますね。

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この記事を書いた人

金藏 直樹

作編曲家・ピアニスト/映像クリエイター/フォトグラファー/DNA心理学
貧しい離婚家庭で育ち、独学で音楽活動を始め、今日に至っています。
【主な作品】舞台『鬼切丸伝(主題歌)』ミュージカル「星の王子さま」「銀河鉄道の夜」映画『それぞれのヒーローたち』