【音楽の歴史と存在意義】紀元前753年~476年あたり「古代西洋音楽」

ここでは、紀元前753年~476年あたりに栄えた「古代西洋音楽」についてお伝えします。

世界情勢

・ 日本は、縄文時代〜古墳時代
・ 釈迦・孔子の生きた時代

音楽の在り方

・天体と宇宙の調和
・ 数学的
・ 祈祷
・ 医療
・ 神(キリスト教)を讃えるもの

主な人物

紀元前582年~紀元前496年 ピタゴラス

協和音程の振動数の整数比を発見。「ピタゴラス音律」と呼ばれています。
音楽療法の祖(竪琴で精神を病む人を癒した)
数学的な音楽体系を前提としました。

紀元前427年~紀元前347年 プラトン

プラトンが開設したアカデメイアでは、行政官教育の予備科目として音楽理論も必修だったそうです。
法を学ぶうえでも、音楽の秩序を知ることが必要というくらい音楽の重要性を感じられます。
プラトン著『国家』には、ソクラテスが話したとされる「音楽・文芸による教育は、決定的に重要なのではないか。なぜならば、リズムと調べというものは、何にもまして魂の内奥へと深くしみこんでいき、何にもまして力づよく魂をつかむものなのであって、人が正しく育てられる場合には、気品ある優美さをもたらしてその人を気品ある人間に形作り、そうでない場合には反対の人間にするのだから。」という言葉が書かれています。


紀元前400年~紀元前301年の間 アリストクセノス

ピタゴラス派の教えだけではなく、アリストテレスの門人となりました。
古代における最初の音楽理論家で、『ハルモニア原論』で音楽理論の解説を試みました。
「私たちは、本質的、直接的に”天球の音楽”を聴くことができない。ならば単純に、多くの人にとって心地よい音楽を演奏し、歌えばいいではないか」という言葉からもうかがえるように現代に通じる調性音楽の源流を作りました。

354年~430年 アウグスティヌス

神の言葉である歌詞(聖書引用)をもっとも生かす様式のため、歌による単旋律を重んじました。
楽器は言葉を持たず音楽側面だけ強調されるため邪道とされたそうです。これは恐らく偶像崇拝的要素を感じるからだと思います。

楽曲の性質や形式

・詩の朗読や劇の上演に際して音楽が付随して演奏されました。
・典礼音楽
グレゴリオ聖歌を始めとする聖歌(男声による歌、教会旋法、モノフォニー、歌詞は聖書)

記譜法

「古典ギリシア記譜法」
紀元前3世紀ごろの石版に、「アポロン(ギリシャ神話に登場する光明・医術・音楽・予言をつかさどる若く美しい神)」への讃歌が刻まれていて、歌の行間に文字があり、現代でいう「楽譜」を意味するといわれているそうです。
アリュピオスがこれらの文字を一覧表にし、古典ギリシアの記譜法を書き残しています。

参考


この記事を書いた人

金藏 直樹

作編曲家・ピアニスト/映像クリエイター/フォトグラファー/DNA心理学
貧しい離婚家庭で育ち、独学で音楽活動を始め、今日に至っています。
【主な作品】舞台『鬼切丸伝(主題歌)』ミュージカル「星の王子さま」「銀河鉄道の夜」映画『それぞれのヒーローたち』